ということで、【前置詞徹底解説シリーズ】第9弾の今回は、前置詞「from」の解説です。
この記事では、前置詞「from」のコアイメージ・意味・使い方を説明します。
丁寧に分かりやすく説明するので、前置詞が苦手な方も安心してくださいね。
それでは、始めましょう!
Contents
前置詞「from」のコアイメージ・意味
前置詞「from」のコアイメージ

前置詞「from」のコアイメージは「起点」です。
もっと分かりやすい言葉で言うと、「出発地点」「出どころ」と言った感じですね。
上の絵でいうと、●が「起点」です。
あとで、具体的に説明しますね。
前置詞「from」の意味
前置詞「from」の主な意味は以下のとおりです。
- 「~から」
- 「~で」
- 「~のせいで」
「~から」の「from」
この「from」は「~から」と訳すことができる、基本的な「from」です。
「場所」「時間・数値」「変化」の3つに分けて説明していきます。
場所
最近はコロナウイルスの影響で在宅勤務をする方が増えてきましたね。
「在宅勤務」は「from」を使って表すことができますよ。
私は在宅勤務をしています。
「work from home」=「家から仕事を行う」と考えるといいですよ。
以下の例文も「from + 場所」の例文です。
How far is it from here to Osaka?
ここから大阪はどのぐらいですか?
I love you from the bottom of my heart.
心の底から愛しています。
時間・数値
「from」は「時間や数値」と一緒に使われることも多いですよ。
6時から12時まで英語の勉強をしました。
「from」が「開始時間」、「to」が「終了時間」を表していますね。
「from A to B」の形で使われている場合は、「AからBまで」という意味になりますよ。
以下も「時間・数値」の「from」です。
The amusement park is open from 9 a.m. to 6 p.m.
その遊園地は9時から6時まで営業しています。
The number of visitors increased from 2000 to 3000.
訪問者数は2000人から3000人に増えた。
変化
「from」は「変化」を表すこともできますよ。
この「from」も「to」と一緒に使われることが多いですね。
「from A to B」=「AからBに変化」
その物語は日本語から英語に翻訳された。
「分離」の「from」
「AとBを遠ざける」「AとBを分ける」「AからBを取り除く」といったイメージの「from」ですね。
遠ざける
冷蔵庫からお水取ってくれる?
「お水」が「冷蔵庫」から遠ざかっていくイメージですね。
以下も同じ用法の「from」です。
I don’t want to be apart from you.
あなたと離れたくない。
「apart from ~」=「~から離れる」
区別する
「AとBを区別する」といった意味で使われる「from」です。
彼女と双子の妹を見分けることができない。
「tell A from B」=「AとBを見分ける」
引く
これを英語でなんと言うか分かりますか?
6-2=4
When you subtract 2 from 6, you get 4.
6から2を引くと4になります(6-2=4)
「subtract」=「引く」
「出どころ」の「from」
「どこから来ているのか」を表す「from」です。
「情報源」「材料・素材」「理由・原因」に分けて説明しますね。
情報源
まずは「情報源」の「from」です。
ちょっと体験談をシェアします
アメリカ人の友達に英語について質問をした時のことです。
僕の質問が難しかったので、アメリカ人の友達は即答することができず、パソコンで検索しだしました。
答えを見つけ出した友達は、以下のフレーズを口にしたあと、説明を始めました。
From what I’m reading,
僕が今読んでいる記事によると、
以下も同じようなフレーズです。
From what I heard, he now lives in Okayama.
聞いた話によると、彼は今岡山に住んでいるらしいよ。
「聞いた話」が「情報源」ですね。
Judging from her accent, she must be British.
アクセントから判断して、彼女はイギリス人だろうな。
「イギリス人」と判断した「情報源」は「アクセント」ということですね。
どこから来たか
再び、体験談をシェアします。
僕がカナダで働いていた時のことです。
仕事が終わって帰るときに、同僚がいつもだったら「Bye」や「See you tomorrow」と言うところを、日本語で「あばよ」と言ってきたことがありました。
それを聞いた僕はこう尋ねました。
Where did you learn that from?
どこで習ったの?
以下も「どこから来たか(出どころ)」を示す「from」です。
I’m from Akita.
私は秋田出身です。
I got it from Shimamura.
これしまむらで買ったんだ。
材料・素材
Beer is made from barley.
ビールは麦からできている。
Cheese is made from milk.
チーズは牛乳からできている。
「made of」と「made from」の違い
「made of」と「made from」ってどう違うか分かりますか?
以下のような違いがあります。
「made of」を使うとき
- 見た感じで、何から作られているか判断できるとき
The bag is made of leather.
このバックはレザーで作られています。
レザーのバッグを見たら、明らかにそのバッグはレザーで作られていることが分かりますよね。
なので、「made of」が使われます。
「made from」を使うとき
- 見た感じで、何からできているのか分からないとき
- 材料が形を変えているとき
Beer is made from barley.
ビールは麦からできている。

見た目だけではビールが麦からできていると分からないですよね。
そして、麦は形を変えていますよね。
なので、「made from」が使われます。
理由・原因
「from」は「理由・原因」を表すこともできます。
I’m tired from the long flight.
長旅で疲れた。
She died from breast cancer.
彼女は乳がんで死んだ。
まとめ
今回は前置詞「from」のコアイメージ・意味・使い方を解説しました。
いかがでしたでしょうか。
「起点」を示して、「~から」と訳す用法が多かったですね。
ただ、「~から」と訳すことができない用法もいくつかあるので、注意してくださいね。
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